「この婚約は無かったことにしてほしい」結婚のためはるばる王都までやってきたその日、オーレリアに突きつけられたのはそんな言葉だった。家族もなく故郷も半ば捨ててきたオーレリアにあるものは、付与術と前世の記憶のみ。幸い付与術師は仕事に困ることだけはない。何ももたないオーレリアは一人、王都で生きていこうと決めるのだった。